𠮷田の味

「株式会社よしだ」で日本ミツバチの飼育を研究し始めて3回目の春を迎えた。春は分蜂シーズンである。日本ミツバチの群れを増やすチャンスである。
飼育1年目は、日本ミツバチを捕獲するところから始めたが、知識も乏しくひと群れも捕獲できなかった。それでも人を頼って先駆者を紹介してもらい、木更津市からひと群れ、印西市の師戸で飼育をしていた船橋在住の方からひと群れ、計2群れを手に入れることができた。順調に育てることができ、無事越冬して春の分蜂シーズンを迎えた。
この2群れは、それぞれ4月初旬に2回、5月初旬に2回分蜂し、計8群れを全て捕獲した。また、日本ミツバチは野生なので、自然に生息する日本ミツバチの分蜂したものだと思われるが、3群れを捕獲できた。一時的には合計13群れに膨れ上がった。


ところが、捕まえてすぐ逃げられるものがあったり、また昨年は夏に高温だったため、全国的に日本ミツバチの逃去(現在の巣を出て引っ越してしまうこと)が増えたそうだが、8群れを失い、冬を越せないものもあったりして、春には2群れになっていた。
お世話になった先駆者の中にもすべてを失った人もいたようだ。結局元の数になってしまった今年の春の分蜂捕獲は、いま真っ盛りで、4月中旬で7群れまで回復している。
この間、飼育だけではなく採蜜及び精製の研究も進めてきた。何度か採蜜を行い、純度や糖度の基準を文献で調べたり、製法を実験しながら選んでいった。蜂蜜は、野菜などと同じく生ものなので、細かい基準はない。自然にとれる日本ミツバチの蜂蜜は糖度78%から80%くらいであるが、発酵など起きないように保存することを考えると糖度82%くらいが望ましいようである。糖度を上げる方法はいろいろあるが、温度を60度以上にすると蜜中の酵母が死んでしまうので、結局時間等も考えて真空乾燥を選んだ。
出来上がった蜂蜜は、𠮷田区の中に咲いている1年間のミツバチが訪れる花全部の百花蜜である。これが「𠮷田の味」である。






